歴史?沿革
1947
プラスチックの総合的事業化を目指して創業
国産射出成型機の第一号機を譲り受け、1948年にはセーラー社のボールペン軸を受注、日本初のプラスチック自動射出成型事業を立ち上げました。
1950
セロハンテープ誕生
積水化学の最長寿製品のひとつである「セロハンテープ」。戦後、アメリカ進駐軍が持ち込んだ封筒に貼り付けてあるテープに注目した積水化学は、製造方法を研究し実用化。接着剤に関する技術、塗工技術を培っていきました。
1952
塩化ビニル管「エスロンパイプ」の本格製造開始
軽くて、錆びない塩ビ製のエスロンパイプ。1955年に継手を開発したことで施工性が格段に向上し、飛躍的に普及。あらゆる分野でエスロンパイプが使われていきます。
1956
日本初のプラスチック製雨とい「エスロン雨とい」を開発
錆びず、軽く、施工性に優れ、パイプ同様に、当時主流だった金属製品を代替する新製品として普及が進みました。
1960
戸建住宅事業に参入
“セキスイハウスA型”の試作に成功し、発足したハウス事業部を分社化、積水ハウス産業株式会社(現:積水ハウス株式会社)を設立しました。
1960
合わせガラス用中間膜の製造開始
現在の積水化学の主力製品のひとつである中間膜。素材?加工技術を磨き上げ、1987年の日本での安全ガラス装着の法制化を機に需要が急増していきました。
1961
プラスチック製ゴミ容器「ポリペール」発売
1960年代、東京都は街のゴミ処理問題の解決策として、各家庭のゴミをポリペールに入れて戸外に出し、ゴミ収集車が回収してまわる新しいゴミ処理システム方式を採用。積水化学は「町を清潔にする運動」をスタートし、ゴミ問題に関する消費者への提案活動を展開しました。
1968
発泡ポリオレフィン事業開始
独自開発した画期的な架橋発泡技術により、優れた断熱性や衝撃吸収性を持ち、当初は浴室用のスノコとして活躍。今では、建築?電機の断熱材や、自動車用内装材、スマートフォンの緩衝材まで幅広い分野に展開されています。
1971
世界初のユニット住宅「セキスイハイム」を発売
工場生産率80%超のユニット工法による高品質、高性能、コストパフォーマンスの高さを実現。日本の住宅業界において脚光を浴び、まもなく大手プレハブ住宅メーカーの仲間入りを果たしました。
1974
合成木材「エスロンネオランバーFFU」の本格製造開始
硬質ウレタンフォームをガラス長繊維で強化したFFUは、天然木材の風合いをもち、軽くて強く、腐食しない特徴を活かし、鉄道用まくらぎをはじめあらゆる分野において、世界各地で採用されています。
1979
プラスチック機能微粒子「ミクロパール」商品化
ミクロン単位でありながら、粒径にバラツキがなく、様々な機能を付与したミクロパールは、液晶パネルなど表示デバイスの品質向上に貢献してきました。
1985
プラスチック製真空採血管「インセパック」の販売開始
1979年にメディカルプロジェクトを発足、1985年に世界初となるプラスチック製真空採血管を発売しました。割れにくく、焼却できる製品は衛生面の向上に大きく貢献しました。
1986
管路更生工法「SPR工法」を開発
インフラ老朽化にいち早く対応。非開削かつ流下で施工でき、新設管同様の耐久年数を有する管路によみがえらせるSPR工法は、国内の管路更生工法のスタンダードになっています。
2016
エネルギー自給自足が可能な「スマートパワーステーション“100%Edition”」を発表
太陽光発電システム、ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)、蓄電池を搭載し、電気自動車と連係させることで、エネルギー自給自足を可能にしました。
2017
創立70周年「新次元の成長」へ
中期経営計画「SHIFT 2019 -Fusion-」がスタート。「新次元の成長」に向けて積水化学グループ一丸で取り組んでいきます。
1940年代~プラスチック製品のパイオニアとして~
1947年3月 | プラスチックの総合的事業化を目指し、積水産業株式会社として発足 |
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1948年1月 | 奈良工場開設(~1957年)、日本初のプラスチック自動射出成形事業を開始 |
1948年1月 | 社名を積水化学工業株式会社に改称 |
1948年8月 | 大阪工場開設(~1971年)、ポリビニルアルコール(PVA)、醋酸鉛の製造開始 |
1949年4月 | 大阪工場でセロハンテープ製造実験を開始 |
1947年 創業
日本最大の化学企業グループを擁し、15大財閥の一つであった日窒コンツェルンのプラスチック部門を母体として、1947年3月3日、積水化学工業の前身「積水産業株式会社」が誕生しました。
“積水”とは、中国最古の兵法書『孫子』にある言葉「勝者の民を戦わしむるや、積水を千仭の谿に決するがごときは形なり」に由来し、事業活動をするうえで、十分に分析?研究、準備をしてから、万全の状態で積水の勢いをもって勝者の戦いをすることが大切であるという意味です。
新しい素材である「プラスチック」の成形?加工メーカーを目指して誕生した積水化学は、設立してまもなく、プラスチック工業化のために、他社の染料研究所を借り受け、京都研究所を開設。そして1947年10月に、国産初の射出成形機を譲り受け、名古屋の仮工場で成形品生産の試運転を始め、セーラー社のボールペン軸を受注、日本最初のプラスチック射出成形事業をスタートさせました。さらに翌年1月には、念願の自社工場を奈良市に開設し、当時はナイロンといわれたポバール皮膜製のハンドブック、くし、ボタンなどの射出成形品を製造。そして、社名を「積水化学工業株式会社」と改称し、プラスチック加工メーカーとして本格的なスタートを切ったのです。